山手線を一周歩いてみたい。そう思って準備を始めると、最初にぶつかるのがルートをどう決めるかです。
Googleマップで30駅ぶんの経路を作ろうとすると、途中で追加できなくなります。かといって、その場で1駅ずつ調べながら歩くのも面倒です。
この記事では、山手線一周を歩くためのルートの組み立て方を整理しました。距離や所要時間の目安から、Googleマップでの具体的な設定方法までまとめています。
まず、距離と時間の目安
山手線の路線距離は34.5kmです。ただし、これは線路の長さ。歩く場合はそのとおりには進めません。
実際に歩いた人の記録を見ると、40〜46kmとばらつきがあります。所要時間は10〜13時間です。
- 線路沿いにこだわらず最短距離で歩いた例:42km・10時間40分(休憩2時間半を含む)
- なるべく線路沿いを歩いた例:約50km・13時間弱(休憩3回・各30分)
- 夜通し歩いた例:46km・12時間
差を生むのはショートカットの有無です。品川から大崎、池袋から大塚のあたりは、線路沿いに行こうとすると大きく遠回りになります。しっかり線路沿いに進むか、こだわらずに直進で抜けるかどうかで、数キロ変わります。
歩数はおよそ5万5千歩、消費カロリーは2,300kcalほどという記録もあります。
ルートを決める前に、3つ決めておく
歩き方には正解がありません。先に自分のルールを決めておくと、当日迷わずに済みます。
1. 線路沿いにこだわるか
線路沿いを追いかけると、距離が伸びて時間もかかります。景色としての面白さは増しますが、体力は削られます。
初めてなら、駅から駅への最短距離で組むほうが完走しやすいと思います。しっかり線路沿いに進むか、こだわらずに直進で抜けるかどうかで、数キロ変わります。
2. 内回りか外回りか
どちらでも距離はほぼ変わりません。ただスタート地点の選び方で、後半の負担が変わります。
渋谷・原宿・新宿は人が多い区間です。ここを疲れた終盤に持ってくると、人混みをかき分けることになります。混雑を避けたいなら、この区間を序盤か、時間帯をずらして通過する組み方がよいでしょう。
3. 一日で回るか、分割するか
10時間以上歩き続けるのは、かなりの負担です。 実際に歩いた人の記録には、足裏に水ぶくれができて翌日は歩けなかった、というものもあります。
分割するなら、Googleマップの上限に合わせて10駅ずつ、3回に分けるのが分かりやすいと思います。
実際にGoogleマップで東京駅から駒込駅までの10駅を入れると、移動の合計時間は2時間11分と出ます。休憩を入れれば3時間ほど。休日の午前中だけで完結する量です。
もっと軽くしたいなら、4〜5駅ずつ6回に分ける手もあります。東京駅から御徒町駅までの4駅なら42分です。
★ Googleマップでルートを作る
ここが本題です。Googleマップには経由地の上限があります。
30駅を1本のルートにはできない
Googleマップで設定できる地点は、出発地を含めて最大10か所までです。スマホアプリもパソコン版も同じ制限があります。
つまり1本のルートに入れられるのは10駅まで。 30駅を1本にまとめることはできません。ここで詰まる人が多いはずです。
実際に追加していくと、経由地にはA・B・C…と順にアルファベットが振られます。 出発地のほかにIまで、つまり9か所が入ります。

この画面では「移動の合計時間: 2時間11分」と出ています。区間ごとの所要時間が分かるので、休憩や離脱のタイミングを考えるのに使えます。
実際に足していくと、経由地はA から I までの9つで打ち止めになります。出発地と合わせて10地点です。
この画面では東京駅から駒込駅までの10駅が入っていて、移動の合計時間は2時間11分と表示されています。ここにもう1駅足そうとしても、追加できません。
対処:4〜5区間に分けて作る
解決策はシンプルで、ルートを分割して作ります。
たとえば、こう分けます。
【1】東京 → 神田 → 秋葉原 → 御徒町 → 上野 → 鶯谷 → 日暮里 → 西日暮里 【2】西日暮里 → 田端 → 駒込 → 巣鴨 → 大塚 → 池袋 → 目白 → 高田馬場 【3】高田馬場 → 新大久保 → 新宿 → 代々木 → 原宿 → 渋谷 → 恵比寿 → 目黒 【4】目黒 → 五反田 → 大崎 → 品川 → 高輪ゲートウェイ → 田町 → 浜松町 【5】浜松町 → 新橋 → 有楽町 → 東京
各区間の終点を、次の区間の出発点にするのがポイントです。これで途切れずにつながります。
上限は10駅ですが、この例では余裕をもって8駅前後にしています。 上限ぎりぎりだと、寄り道の目的地を足したくなったときに追加できません。
分割すれば、区間ごとの距離と所要時間も分かるので、休憩の計画も立てやすくなります。
作り方の手順(スマホ)
まず出発地の駅を検索して「経路」を開き、移動手段を徒歩に切り替えます。画面下に「徒歩」と出て、所要時間と距離が表示されます。

ここで右下の「経由地を追加」を押します。このボタンがルート作成の入口です。
次の駅を入力すると、経由地として挟まった状態になります。

このとき「1.9 km(1個の経由地)」と表示されているのが目印です。順番に駅を足していきます。

Screenshot
編集画面では、追加した駅がA・B・C…と並びます。左の三本線をつまむと順番を入れ替えられ、×で削除できます。
画面下には「移動の合計時間」が出ます。この例では東京駅から御徒町駅までの4駅で42分です。
順番は自動で並べ替えられない
注意点として、Googleマップは経由地の順序を最適化しません。 入力した順番のまま経路が引かれます。
山手線の場合は駅の並び順が決まっているので問題になりませんが、順番を間違えると変な経路になります。 追加するときは、駅の並びどおりに入れてください。
当日の持ち物
10時間歩く前提で、実際に歩いた人が挙げているものをまとめます。
- モバイルバッテリー:地図を開き続けるとバッテリーが持ちません。これは必須です
- クッション性のある靴:舗装路を40km以上歩きます。足裏へのダメージが蓄積します
- 荷物は極力軽く:重さがそのまま疲労になります
- 絆創膏:靴ずれや水ぶくれへの備え
飲み物と食べ物は、持ち歩かなくて大丈夫です。 山手線沿線はコンビニだらけなので、必要なときに買えます。これは山を歩くのとの大きな違いです。
意外ときついのは「単調さ」
実際に歩いた人が口を揃えるのが、景色が単調でつらいという点です。
山道と違って、危険な場所はほとんどありません。獲得標高も200m程度です。それでも同じような街並みが延々と続くので、精神的に飽きてきます。
対策としては、駅に着くたびに区切りをつけるのが有効です。何駅まで来たかを数えていくと、達成感が積み上がります。
駅の記録を残すアプリを作りました
その「何駅まで来たか」を記録するためのアプリを作りました。山手線一周チャレンジといいます。
30駅が一覧で並んでいて、着いた駅をタップしていくだけです。何駅まわったか、残り何駅かが一目で分かります。
記録はブラウザに保存されるので、分割して歩く場合にも続きから再開できます。 今日は5駅、次の休日にまた5駅、という進め方でも記録が残ります。
登録もインストールも不要です。
最後に
山手線一周は、特別な装備も技術もいらない反面、距離だけは正直です。40km以上を歩くと、体には確実に負担がかかります。
無理はせず、途中でやめてもいいと決めておくのがよいと思います。山手線なので、どこで切り上げても駅から電車で帰れます。これは他のロングウォークにはない気楽さです。
分割して少しずつ回るのも、立派な一周です。
ほかにも日常のちょっとした場面で使えるアプリを公開しています。よかったらアプリ一覧もご覧ください。
本記事の距離・所要時間は、公開されている複数の実測記録をもとにした目安です。歩き方やルートの取り方によって大きく変わります。長時間の歩行は体に負担がかかりますので、体調に不安がある場合は無理をせず、途中で切り上げる判断をしてください。真夏や真冬は熱中症・低体温症の危険があります。Googleマップの仕様は変更される場合がありますので、最新の状況はご自身でご確認ください。


コメント